時間を感じる
先日タンゴをミロンガで踊っているときになんて豊かで贅沢なんだと思いました。
タンゴ音楽
ここでミロンガでかかるタンゴ音楽の簡単な説明をします。
タンゴ黄金期(1920年代後半以降)
音楽を奏でる楽団は通常8〜11名の演奏者からなるティピカ演奏が基本な形です。
- ピアノ1
- バンドネオン3〜5
- バイオリン3〜5
- これにコントラバスやチェロなども編成されました。
その当時、タンゴには多くの優秀な演奏者が集まってきたと言います。
ミロンガでは1930年代〜1940年代の音楽が主にミロンガ掛けられ、踊ります。
約100年前の演奏、アナログ録音は大きなラッパの前で演奏し、レコーディングしました。
聞かせたい楽器は前にスピーカーの近くで弾いたそうです。
これは蓄音機ですが、反対のシステム(ラッパの口から音を取り込む)で録音します。
楽曲の時代や演奏者に思いを馳せる
さて、話は戻りミロンガで1920年代の音楽がかかり、ある女性と踊りました。
踊りながらふと、かかっている音楽の時代や演奏者に思いを馳せました。
100年前に音楽を奏でている演奏者、その時の録音した時間とその時の感情。
彼が演奏技術を取得するために費やした時間、また周りにいる応援する人や家族、その人たちの時間。
演奏されている楽器も同じく、製作者の作っている時間とその技術を習得した時間。
その時間数が演奏者の人数分。
その一つの音楽が相当な時間が凝縮され、鳴らされいると思った瞬間に
「なんて贅沢!」
と感じせざるを得ませんでした。
そして、その感情は一緒に踊る女性がいるからこそできることであると踊りながら思います。
聞こえる音楽は踊る女性によってそれぞれ違います。
そして、その女性が歩んだ時間やその一端を感じた瞬間に気持ちが熱くなります。
時間を悠久に感じるのは自分の周りにある、物や人が教えてくれます。
最近はデジタル化ですべてが容易に手に入るようになりました。
そこからその物の持っている時間を感じませんし、感じようとはしませんでした。
時には時間に思いを馳せるのもいいのかもしれません。
タンゴで時間旅行しませんか?