ブエノスアイレスのタンゴの社交場としては、ミロンガが一般的です。昼間の時間帯、夜の時間帯とさまざまなミロンガが、タンゴ愛好家の入場を待っています。
これに加え、最近、は、プラクティカが、流行っているようです。
プラクティカとは、「練習会」という意味です。
プラクティカには、タンゴのクラスに近いものと、ミロンガに近いものがあります。
タンゴのクラスに近いものとしては、カルロス・ペレス&ロサのスンデルランドのプラクティカが有名です。
ここは、世界チャンピオンを何組も輩出しています。
一方、ミロンガに近いものとしては、ビシクレータ、チーク・トゥ・チーク、そしてデ・ケルーサなどがあります。
最近、特に賑わいを見せているのは、後者のミロンガに近いものです。
そこで、今回は、デ・ケルーサ(Carlos Calvo 3745)を例にプラクティカについてご紹介します。
このプラクティカ、デ・ケルーサは、月曜日と木曜日に開催されます。
時間は、夜8時から午前0時までとミロンガより少し短く、プラクティカで練習した後、ミロンガに行けるように、時間設定されています。
プラクティカの前には夜7時から1時間程度タンゴのクラスがあります。
なぜプラクティカが流行っているのかということですが、第1の理由は、入場料がミロンガよりも安いことです。
現在、多くのミロンガの入場料が、70ペソから80ペソ(約700円から800円)なのに対し、デ・ケルーサの入場料は50ペソ(約500円)です。
あまりお金のないブエノスの若者も踊りに来られる価格といえます。
2番目の理由は、形式にとらわれない自由さです。
踊る相手を誘うのにカベセオ(目と目で合図するミロンガでの誘い方)など必要なく、近くまで行って「踊ろうよ!」と誘えばよいですし、服装も、Tシャツにジーンズといったカジュアルなもので踊っている人が多く、スーツ姿の人は少ないです。
席もミロンガのように予約など必要なく、オーガナイザーが案内するわけでもないので、空いた席に勝手に座ります。
音楽は、ミロンガと同様、タンダ形式(タンゴ4曲、ワルツ・ミロンガは3曲で、一休みになります)で、かかる曲もミロンガと同様いろいろなオルケスタの曲がかかります。
みんな楽しそうに、休まず踊っていました。
飲食についても、ミロンガと同じで、エンパナーダ等の軽食類とワイン、ビール、そして、ソフトドリンクが用意されています。
私が行った時もシーズンオフにも関わらず、賑わいを見せていました。
こうした、プラクティカで踊って、パートナーを見つける人もいるようです。
ブエノスにおいでの際は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
ブエノスより