[No.84] ブエノスに雪が?!

ブエノスアイレス ニュース
ブエノスアイレス・ニュース No.84                   2018年10月21日

雪ではありません(お騒がせしました)!雪に関してご説明しておきますと、私がブエノスアイレスに2006年に移住してから、1回だけ八十数年ぶりに降っただけです。しかも、今は春から夏に向かう季節なので雪は降りません。

実は、街路樹のプラタナスの種が降っています!毎年この時期になると、道が薄茶色に埋め尽くされるほど降ります。この種、実はとても厄介なシロモノで、遠くに飛ぶために種の先に固い毛みたいなものが付いていて、地上に落ちた種が歩行者に踏まれることによって、この毛の部分が、種から取れ、風によって簡単に宙に舞います。するとこれが目に入りとても痛いのです。

 

根元に積もった様子(左)

種の拡大写真(右)

また、たくさん集まると水を通さなくなり、排水口が詰まる原因となります。我が家の屋上にもたくさん積もり、排水口を塞ぎます。こんな時に雨が降ると、屋上がプールのようになり、雨漏りの原因になります。先日は、水が溜まりすぎて、屋上の出入り口から侵入するという事件が起きたくらいです。この季節は、こまめに屋上の掃除をして、この種を取り除いておくこと、雨が降り始めたら、排水できていることを夜中でも確認することが、重要となります。

 

 

このような被害をもたらす種ですが、自然のものなので諦めて受け入れるしかないのですが、今回このニュースを書くこともありスマホのアプリで”Plantsnap”(写真にとった植物の名前や特徴が表示される)というのを見付けインストールして、早速、家の前の街路樹で試してみました。名前は、”Platanus occidenntalis”と出てきました。これをgoogleで検索してみたら、「アメリカスズカケノキ」という日本名であることがわかりました。

 

この木は、北アメリカ原産(生息域は、東海岸)ということなので、北アメリカから誰かが持ち込んだということになります。日本でも街路樹としてプラタナスが使用されているようですが、こちらの木とは少々違う種類の様です。誰がいつ持ち込んだのかは分かりませんが、ブエノスアイレスの街が作られる時に植えられた木だと思うと、歴史を感じます。でも、上記の被害は、勘弁してほしいものです。

 

ブエノスより