[No.85] ミロンゲーロへの道!
ブエノスアイレス・ニュース No.85 2018年11月5日
ミロンゲーロへの道!
ここ最近、20度を下回る気候で、いったい夏に向かっているのか冬に向かっているのか分からないブエノスアイレスでしたが、ようやく20度を越える日が続き、ああ、夏に向かっているんだな、と分かるようになってきました。
こうした中、息子はこちらの小学校の最終学年を向かえ、中学校への進学を考える時期となりました。こちらブエノスアイレスの学校は、入学する時には、必要ありませんが、卒業する時は、DNIという個人識別番号が必要となります。これを取得するためには、ブエノスアイレスの市民権を手に入れる必要があり、そのために私は、働いて税金を納める必要がでてきました。残念ながらタンゴでは、この市民権を得ることがとても難しいので、就職することを決意したわけです。
まあ、それまでも1、自分で会社を起こせば、市民権がもらえる、2、タンゴ大学(通称)に入学すれば、もらえる、等の話があり、トライしてきたのですが、結果は、いずれも不本意なものでした。そこで、今回、就職することを真面目に考え、ブエノスアイレスの日本食レストランに、履歴書を送り、雇ってくれるところを探しました。その結果、ブエノスアイレスで唯一の焼き鳥専門店”トリトリ”に雇って頂くことになりました。
このお店は、ナオミさんという方のご主人が経営されていて、このナオミさんは、以前ギュウ先生とペアーを組んで、アジアにも参加されていた、タンゴダンサーなのです。その後、アメリカ合衆国のチャンピオンにもなっています。そんなタンゴ繋がりで、雇っていただいたわけです。
この生活の変化により、勤務時間が、タンゴ大学の授業時間と重なるため、大学は、休学ということになっています。(最近、大学ネタが無いのはこのためです)
現在の生活環境は、というと、毎日仕事に励んでおります。仕事の仲間は、日本食レストランとはいえ、ナオミさん以外は、すべてアルゼンチン人なので、ネイティブのスペイン語との格闘と成っております。早くこの環境に慣れるよう頑張るのみです!
ここまで、お付き合い頂いた読者の方々は、ところで今回のタイトル「ミロンゲーロへの道!」とどういう関連があるのか、不思議に思われることでしょう。実は、皆さん、ミロンゲーロとタンゲーロの違いをご存知でしょうか?タンゲーロは、主にタンゴに関連した仕事で生計を立てていますが、ミロンゲーロは、実は他に仕事を持ってミロンガで踊っている人が多いのです。私の回りでは、公認会計士、俳優、歌手、通訳、学校の先生、美容師、など。また、変わったところでは、長距離トラックの運転手という人もいます。また、日本でお馴染みのカルロス・ペレス先生も印刷業を営んでいたそうです。もちろん、ミロンゲーロとして有名になってタンゴで生計立てている人もいますが、それはほんの一握りの人達です。ということで私もミロンゲーロになるべく、日本料理のレストランで働き、ミロンガで踊ることにした次第です。以上、ご報告でした。
ブエノスより