長い夏休み(12月から2月)が終わり、息子も私も新学期が始まりました。
アルゼンチンでは、3月に進級するため、新年度の始まりということになります。
ところが3月6日初日、学校に送り出した息子がすぐに帰って来ました。
訳を聞くと息子はパロだと言います。
このパロとは、スペイン語で、ストライキのことです。
新年度の新学期の初日から2日間、なんと教職員組合のストで、学校はお休み。
日本では考えられないことかもしれませんが、こちらでは、頻繁にストが決行されます。
たとえそれが新学期の始まりの日であろうと。
経済事情とストライキ
アルゼンチンでは、業種別の労働組合がとても発達していて、会社の枠を越えて活動します。
教職員組合、タクシー組合、ホテル業組合、等々たくさんの組合が存在し、スペイン語ではシンジカートと言います。
大半のストの目的は、賃上げで、これは日本と変わりありません。
一回の交渉でまとまらなければ、また次の週にストを決行するといった具合です。
今回の教職員のストは、3月6、7日、15日、16日と決行され、まとまらなければ、21日、22日にもストがあるかもしれません。
私の大学も、13日に始まりましたが2日間通っただけでストに突入しました(金曜日は、もともと授業がないので)。
今夜大学にいきますが、場合によっては明日から2日間ストとなるかもしれません。
学校が休みだと、自分の時間が出来てうれしい半面、授業の進み具合が気になります。
後で皺寄せがくるのではと心配になります(息子は、純粋に喜んでおります)。
ストライキが決行されると、大統領府(カーサ ロサーダ)や国会議事堂(コングレッソ)の前に集まりデモをします。
これが、組合員の数が半端でないため大規模になります。
こうしたストが頻繁に行われる背景には、この国の経済事情が、関係しています。実質インフレ率30%以上(年率)のこの国では、物価の上昇に賃金の上昇が追いつかず、1年に何度も交渉をしなければならなくなっています。
教職員のストは、生活上の問題が少ないですが、タクシーやバス、そして地下鉄のストとなるとブエノス市内の交通が混乱し、市民は損害を被ります。
こういった面からも一刻も早い経済の安定を願っています。
ブエノスより