[No.50] Campeonato de Baile de la Ciudad!(メトロポリターノ選手権)

2017年5月21日

ブエノスアイレス・ニュースも今回で50号となりました!これも皆様が私の拙い文章にお付き合いくださったおかげです。心から感謝いたします。

さて、今回のニュースはお約束どおり、Campeonato de Baile de la Ciudad(通称メトロポリターノ選手権)についてです。この大会は、ブエノスアイレス市のチャンピオンを決定するための大会。この大会のタンゴ部門のチャンピオンは、世界大会の決勝へのシード権を得ることができます。2006年にブエノスアイレスに移住してから、毎年この大会に出場していました。当時は、タンゴ部門、ミロンガ部門、ワルツ部門の3部門があり、若者からお年寄りまで一緒に踊りを競い合っていました。2009年ごろからタンゴ部門がタンゴ・アドゥルト(40歳未満)とタンゴ・セニョール(40歳以上)に分けられました。そして、2011年に出場資格が改正され、アルゼンチン国籍以外の出場を認めないことになり、これには、多くのタンゴ愛好家が反発し、「国籍で差別してはいけない」というアルゼンチンの憲法の理念に反するということで、裁判にまで発展。そして、タンゴ愛好家が勝訴。これにより2012年からMilonguero del mundo(世界のミロンゲーロ達)というカテゴリが作られ、再び誰でも出場できるようになりました。この様な背景により、現在は、タンゴ・アドゥルト(40歳未満)、タンゴ・セニョール(40歳以上)、ミロンゲーロ・デル・ムンド、ミロンガ、そしてワルツの5部門が存在しています。

今年は、私も6年ぶりに参加してみました。すると、驚くほど大会が変わっていることに気づかされました。

 

まず、大会の日程ですが、予選開始から決勝終了まで2週間という期間です。2006年には、4ヶ月(5月から8月)かけてチャンピオンを決定していました。2010年でも1ヶ月くらいかけていたと記憶しています。つぎに参加申し込み方法がインターネットになりました(数年前からのようです)。以前は、出場したい予選の日に直接会場に行き、その場で申し込めばよかったのです。そして予選は、何回でも挑戦できました。インターネットでの申し込みでは、予選は各カテゴリ2回までとなりました。

実際に予選に参加してみると、また変化がありました。予選会場は、いくつかのミロンガ会場で行われます。以前は通常のミロンガの営業時間帯の中で、来場者がミロンガを楽しむ合間に行われていました。今年は、通常の営業時間の前に予選が行われるようになりました。これは、出場者にとってはよいことかもしれません。自分の出番までの待ち時間が大幅に短縮されました。それだけ集中して踊れます。しかし、観客が少ないので、盛り上がりに少々欠けます。

 

 

最後に出場者のレベルが、とても高くなっていました。予選通過の基準は、出場組数の20%(5組に1組)ということで、予選通過の壁は、高くなっていました。残念ながら、私はその壁を越えることは、出来ませんでした。また、ミロンゲーロ・デル・ムンド部門ができたおかげで、海外からこの大会に参加するカップルが増えています。今回日本からの参加のカップルとも偶然お会いすることができました。皆さんも是非腕(足)試しにいらっしゃってはいかがでしょうか?

 

 

準決勝が、一昨日と昨日行われ、いよいよ今夜決勝が行われます。今年も素晴らしいチャンピオンが選出されることと思います。その結果につきましては、また次回号で触れたいと思います。

今回出場して再度実感したことは、出場することによって必ず何か得るものがあるということです。「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃソンソン!」

ブエノスより