ブエノスアイレスの交通事情!
タンゴ大学に通うため、いつも夕方6時ごろ家を出て、片道2キロの道のりを歩いていきます。今日、ふと感じたのですが、いままでよりも明るくなってきました。冬から春に向けて、日が少しずつ長くなっているようです。
さて前回までのタンゴの話題から少し離れて、今回はブエノスアイレスの交通事情についてご紹介します。
一般的に知られているブエノスアイレスの移動手段には、SUBUTE(スブテ)(地下鉄のこと)、COLECTIVO(コレクティーボ)(乗合バスのこと)、そしてタクシーがあります。そして、少し離れたプロビンシア(地方)への移動手段としては電車があります。ですが、今回ご紹介するのは、自転車です。
”Ecobici”(エコ・ビシ)
数年(3から4年くらい)前からブエノスアイレスでは、自転車での移動手段を奨励しています。その名も”Ecobici”(エコ・ビシ)と言います。エコは省エネのエコでビシは、自転車をスペイン語でビシクレタというのでその略称だと思われます。「排気ガスも出さない自転車での移動は環境にやさしいので大いに活用しましょう!」ということだと思いますが、自転車には、使用する人(太めの人が多いので)の健康増進にもなるため、諸手を上げての推奨だと思われます。
駐輪場にある看板
駐輪場の番号(これは140番)利用のためには、スマホで専用アプリをダウンロードするようにと書いてあります。また、自転車に乗る時の注意(ヘルメット着用等)が書いてあります。そして、この駐輪場は、監視カメラで見張られています。と書いてあります。どれくらい効き目があるのでしょうか。
このエコビシのために市では自転車専用路線の道路への設置をしています。日本では、歩道を歩行者と自転車に区分している道路があると思いますが、ここブエノスアイレスでは、歩道の舗装状態があまりにもひどいため、デコボコ過ぎて自転車が安全に通行できないためか、車道の一部を自転車専用路線に割り当てています。
最初は、パレルモ地区にて、このプロジェクトが開始されましたが、今年に入ってようやく私の住むボエド地区にも反映してきました。
自転車専用路線には、こんな自転車専用の信号機が設置されている場所もあります。(タイミングは、他の信号機と同じなのに…)
次に自転車の駐輪場(とても簡易的ですが…)を設置しています。我が家の近くの駐輪場の看板には140番目の記載があるので、少なくとも市内にに140箇所のこうした駐輪場を作っているものと思われます。そして利用者は、スマホで専用アプリをダウンロードして登録するようです。これで、駐輪場から他の駐輪場まで乗って行き、そこで乗り捨て出来る仕組みになっているようです。
これが借りられる自転車。目立つように、色の工夫はされていますが、どこまで効果があるのかは不明です。
最近は利用者も増えているようで、街で独特の色の自転車に乗っている姿が見られます。でも、私の心配は、1日に何台の自転車が行方不明になっているかということです。アルゼンチン人(すべてではありませんが…)の一番苦手なことの一つが、”借りたものを返す”ということだからです。
2017年7月4日 ブエノスより