ブエノスアイレス・ニュース No.81 2018年9月7日
ようやっと寒さが緩み過ごしやすくなったブエノスアイレスです。しかし、アルゼンチンペソの急落という大事件が、8月30日に起こりました。7月まで1ドル28ペソから30ペソ位を上下していたのですが、8月に入り、31ペソに下落。8月30日には、いっきに40ペソまで下落しました。
この原因のひとつは、大干ばつにより、農作物が大打撃を受け、このマイナス要素が、ペソの売りに拍車を掛ける形となったようです。政府はこのペソ売りに対して、ペソを買い支えることができず、さらにIMFより500億ドルの追加融資を受けることとなり、投資家の先行き不安を増大させる結果になりました。このペソの急落により、インフレがさらに進み、物価の上昇を抑えられない状況となっています。
身近なところで言えば、コレクティーボ(乗合バス)の料金は、現在市内の移動で12ペソ75センターボとなっています。ミロンガの入場料は、安い所で150ペソ、平均190ペソといった感じです。
このような状況になると、巷では、軽犯罪が多発する傾向にあります。日本人が被害にあったという報告が、日本領事館よりよく届いています。そして、つい最近ですが、自宅の前で2人の男性が警察によって逮捕され連行される様子を目撃しました。12年間ここに住んでいて、初めての体験でした。
ここブエノスに住んでいる一人としては、一日も早く物価が安定し、ペソの価値が上がり、治安が回復することを願って止みません。
ブエノスより