【No.38】大学での音楽の授業!
11月も後半に入り、大学は夏休みを目前に控え、試験期間の真っ最中です。
今までみなさまには、タンゴの踊りについて(歴史を中心に)大学の講義内容をご紹介させていただきました。
そこで、今回は大学の音楽の授業(つまりタンゴの音楽についての授業)の中から、いくつかご紹介していきたいと思います。
と言いますのも、明後日の月曜日に音楽の試験を控え、今、必死に授業内容についておさらいしているためです。
みなさまも少しお付き合いください。
タンゴの音楽の歴史
今年の3月に始まった音楽の授業ですが、一番最初の講義内容は、タンゴの音楽の歴史でした。
ポイントは、
1.
1897年にロセンド・メンディサバル(Rosendo Mendizábal 1868 – 1913)という作曲家でピアニストだった人が、初めてタンゴの曲として”エル・エントレリアーノ(El Entrerriano)”を発表しました。
この曲は、後に、いろいろなオルケスタによって演奏されています。
2.
それから1915年までのグアルディア・ビエハ(Guardía Vieja)と称される時代までのタンゴの音楽は、2拍子でありました。
1920年代は、2拍子から4拍子への転換期で、それ以降は、4拍子に変わっています。
3.
音楽としてのミロンガやワルツの歴史は、タンゴよりもさらに古いのです。
その後の授業は、音楽その物(日本でいう楽典)の授業とリズムを感じる(いわゆるリトミカ)の授業が、隔週で行われました。
リトミカの授業は、音に合わせて、歩いたりと一般的に行われている内容と変わりませんでした。
楽典の授業の内容も、一般的で、タンゴに特化した内容は、あまりありませんでしたが、以下の内容には、興味を引かれました。
タンゴのメロディの始まり方について
それは、タンゴのメロディの始まり方についてです。
得に、歌が入っている曲は、わかりやすいので、これを例にとって説明します。
前述したとおり、1920年代以降のタンゴは4拍子ですが、どのタイミングで歌い始めるかによって、3タイプに分類されます。
タイプ1(Teticoと言うそうです。)
1拍目から歌い出すタイプ。
つまり小節の頭から歌い出すと言うことです。
このタイプの曲には、”Uno”,”Los Mareados”,”La Cumparcita”などがあります
この場合、歌い出しの言葉の第1音節にアクセントがある言葉が多く使われているそうです。
小節の頭から歌い出すので、とても強い印象を受けます。
タイプ2(Anacrusicoと言うそうです。)
小節の2、3、または4拍目から歌い出すタイプ。
この場合、歌い出した次の小節の1拍目に歌い出しの歌詞(言葉)のアクセントがくるようになっているそうです。
例えば、カミニートという有名な曲の歌い出しは、Caminito(カミニート)ですが、第三音節のNIにアクセントがあるため、4拍目から始まり、次の1拍目にNIが来るようになっています。
このタイプの曲には、他に”El día que me quieras”などがあります。
タイプ3(Acefaloと言うそうです。)
拍と拍の間、つまり裏拍から始まるタイプ。
このタイプの歌い出しは、他の2タイプよりも複雑になり、弱い感じになります
このタイプの曲には、”Adiós Nonino”,”Cafetín de Benos Aires”などがあります。
こうした知識を得てみると、次にタンゴを聞いたときに、歌い出しが気になります。みなさまも注意して聞いてみてはいかがでしょうか?
その他には、音の要素は何か?
高さ(Altura)
強さ(Intensidad)
音色(Timbre)
間隔(Duración)
速度(Velocidad)
だそうです。
では、音楽の要素は何か?
メロディー(Merodía)
ハーモニー(Armonía)
拍子(Compás)
だそうです。
このようなことを勉強しました。
月曜日は、合格点が取れますように!
ブエノスより